達而録

ある中国古典研究者が忘れたくないことを書くブログ。毎週火曜日更新。

2026-03-01から1ヶ月間の記事一覧

拙著『鄭玄から五経正義へ―中国古典解釈学への誘い』(法藏館、2026)が出版されます

本ブログの筆者の初めての単著である、『鄭玄から五経正義へ―中国古典解釈学への誘い』(法藏館、2026)がまもなく出版されます。下記サイトから予約が可能です。 pub.hozokan.co.jp 経学の第一人者の鄭玄を中心に、中国古典の解釈の歴史を貫くロジックを探…

虚詞辞典のススメ

「山の学校」の『論語集注』を読むクラスの授業内容から。先週に続いて、辞書の話題です。 『論語』里仁 子曰:「我未見好仁者,惡不仁者。好仁者,無以尚之;惡不仁者,其為仁矣,不使不仁者加乎其身。有能一日用其力於仁矣乎?我未見力不足者。蓋有之矣,…

辞書に親しむということ

昨年、自分の専門分野である「漢文」に向き合う時間が減っているので、それを何とかしたい、という話をブログに書きました(漢文読まなきゃ…… - 達而録、今後の計画メモ - 達而録など)。 この後は、授業準備で漢文を読みつつ、少し新しい漢文も読んでみまし…

朱子の孔子像

「山の学校」での授業の内容から、朱子の『論語集注』の一節を読んでみます。今回取り上げるのは『論語』里仁篇の以下の箇所です。 子曰:「參乎!吾道一以貫之。」曾子曰:「唯。」子出。門人問曰:「何謂也?」曾子曰:「夫子之道,忠恕而已矣。」 孔子が…

『世説箋本』について(7):劉慶孫と庾子嵩

「山の学校」の漢文を読む授業から、今回は『世説新語』雅量篇の逸話を取り上げます。 劉慶孫在太傅府,于時人士,多為所構。唯庾子嵩縱心事外,無跡可閒。後以其性儉家富,說太傅令換千萬,冀其有吝,於此可乘。太傅於眾坐中問庾,庾時頹然已醉,幘墜几上,…