達而録

ある中国古典研究者が忘れたくないことを書くブログ。毎週火曜日更新。

2026-05-01から1ヶ月間の記事一覧

私と短歌――眞鍋せいら『人魚と林檎』に寄せて

眞鍋せいらさんの『人魚と林檎』(港の人、2026)を読んだ。今回はその感想を書いていく。 www.minatonohito.jp 「歌集」というものを、「次のページをめくる手が止まらない」という感覚で読み進められたのは、これが初めての体験だった。ぜひこの歌集の感想…

朱子と『論語義疏』

「山の学校」の漢文講読クラスで読んだ、印象に残る部分を書いていきます。引き続き、朱熹『大学或問』の一節から、二つの話題を取り上げます。なお、『大学或問』についての説明も、前の記事に書いているのでそちらをご参照ください。 天下のことは「士」に…

幻の講義資料の供養

今年の初め、とある大学の「東洋史」の講義の非常勤講師の公募に出していたのですが、面接で落ちてしまいました。そのこと自体は私の力不足でしかなく、ただただ仕方のないことなのですが、準備したシラバスと初回の授業レジュメの出しどころがなくなってし…

同人誌『Wikipediaの向こう側』に寄稿しました

私が参加している早稲田ウィキペディアンサークルより、同人誌が発売されました。私も一章寄稿しております。 wasedawikipedian.booth.pm 目次 Ⅰ ウィキペディアという場・ウィキペディアは解放の夢を見るか(Gynaecocracy)・ウィキペディアは辞書批評の手…

長い文章をそのままスライドに分けて落とし込む方法

人文系の分野の学会発表は、ざっくり言って「紙媒体のレジュメ」をベースにする形式か、「スライドショー」をベースにする形式か、に分けられると思います。また、両者のいいところを掛け合わせて、「発表はスライドショーで進めつつ、詳しい資料としてレジ…