達而録

ある中国古典研究者が忘れたくないことを書くブログ。毎週火曜日更新。

中国思想

勝手気ままな「訳書」紹介―『論語』

日原利国氏が「碩学といわれるほどの大先生は、みな『論語』の訳注をされる、と聞かされ」*1たと述べる通り、『論語』の訳本は非常に多く存在します。一般向け・専門向けも入り混じっており、どうまとめるのが良いのか悩みどころ。全てを時代順に並べても、…

勝手気ままな「訳書」紹介―前置き|中国思想の翻訳書について

はじめに 中国思想を専門とする研究室には、よく「良い訳書を教えてほしい」という要望が届きます。しかし著名な古典となると数々の学識の高い先生が訳されていますから、一概にどれが良いとは言い難いものです。それは単に訳の良し悪しではなく、元々の方針…

吉川忠夫「孝と佛教」―論文読書会vol.2

※論文読書会については「我々の活動について」を参照。今回は内容が難しく、誤解している箇所がありそう。 ※本論文はオンライン上で公開されています。 【論文タイトル】 吉川忠夫「孝と佛教」(麥谷邦夫『中国中世社会と宗教』同気社、2002) 【先行研究】 …

井上進「復社の學」―論文読書会vol.1

【論文タイトル】 井上進「復社の學」(『東洋史研究』44-2、京都大學、1989、後に『明清學術變遷史』第八章に収録) 【先行研究】 謝國禎『明清之際党社運動考』(商務印書館1934)小野和子「明末の結社に関する一考察」(『史林』45-2、3 1962)宮崎市定「…