達而録

中国学を志す学生達の備忘録。毎週火曜日更新。

井筒俊彦

井筒俊彦の学問における自己認識

前回はこちら 過去三回にわたって、井筒俊彦『意識と本質―精神的東洋を索めて』 (岩波文庫)について紹介してきた。ところで先日、図書館で偶然『井筒俊彦全集』を見つけ、ぱらぱらと眺めていたところ、非常に面白い文章を見つけた。今回はそれを紹介しようと…

井筒俊彦『意識と本質』(3)普遍的「本質」論の三型

前回はこちら お盆の帰省中に、井筒俊彦『意識と本質―精神的東洋を索めて』 (岩波文庫)を読んだので、備忘録として記事を書こうと思う。その第3回。 前回は、「本質」には、普遍的「本質」と個別的「本質」がある、という議論だった。井筒は、普遍的「本質」…

井筒俊彦『意識と本質』(2)宋学と物のあわれ

前回はこちら お盆の帰省中に、井筒俊彦『意識と本質―精神的東洋を索めて』 (岩波文庫)を読んだので、備忘録として記事を書こうと思う。その第2回。 前回は、老子と大乗仏教の本質論についてだった。今回は、本居宣長を例に、日本的本質論が展開される。 中…

井筒俊彦『意識と本質』(1)老子と大乗

お盆の帰省中に、井筒俊彦『意識と本質―精神的東洋を索めて』 (岩波文庫)を読んだので、備忘録として記事を書こうと思う。 さて、本書は、「東洋哲学全体を、その諸伝統にまつわる複雑な歴史的聯関から引き離して、共時的思考の次元に移し、そこで新しく構造…