「新しいコンテンツを摂取する元気がない」みたいな話を最近書いたけど、よく考えると、Youtubeの動画は見まくっている。スマホ依存症、というより、「ちょっとした時間の隙間が許せない」強迫観念に陥っている気がする。少しの外出でもイヤホンを付けて音声を聞いてしまうし、トイレや風呂場でも動画を流してしまう。言い換えれば、あらゆる時間に「意味」を与えようとしてしまっているのではないか。……と、金子さんと高島さんのYoutubeラジオを聴きながら思ったりした。(→金子由里奈と高島鈴のPodcast「意味不明おばさん」#1)
さて、Youtubeの動画を見まくっていたのに「新しいコンテンツを摂取している」と感じていなかったのは、動画がただ消費して流れていっていて、自分の中に何も残っていないような気がするからだと思う。実際には色々考えていることもあるのに、Youtubeの動画への感想は逐一言葉にしないから、なんかもやもやしたまま、次へ次へと動画が流れて行ってしまう。作業中に流しっぱなしにしていてろくに聞いていないことも多いのだが、「ちょっとこれいいかも」ぐらいのものを共有していくことを試していいかもしれない。
というわけで、なんとなく心に残っているYoutube動画を紹介していく。
○【対談】説明ネタは己との対話/「水道水」を説明したきっかけ/理解されない人間味
タイマン森本の対談パート、鈴木ジェロニモの回。ジェロニモの「説明する」ネタが、もともと「短歌の評」から来ているという話が面白かった。「なんかこれいいな」という感情を、ありあわせの足りない言葉の中で、どうやって人に伝えるか?という点で両者は共通するらしい。なるほど~。
○【芸人トーク】白桃ピーチよぴぴ 東京進出して元気がなくなった理由
よぴぴに幸あれ…!
よぴぴと他の芸人の会話は、よぴぴを嫌な感じでいじる場合もあって、見てられないものもあるんだけど、その点でもこの回は良かった。
元AKB48の大家志津香さんのチャンネルで、人生で一番太ったので「デブグラビア」を撮るという企画。しかし露悪的なところがなくて、素直な感情の吐露と、自分の身体への自信があってすごくいいと思った。「コンプレックスを愛するきっかけになったら嬉しい」という言葉がとても素敵。もし自分の「推し」アイドルができたとして、その人がこういう感じだったから、すごく嬉しいだろうなと思う。
面白過ぎないか…! 十回以上観てしまった。すごく安心感のある三人で、これを流しておけば心安らかに作業に集中できる。
○プロ野球コーチとスカウトと話す少年野球&野球界の未来【スカウト対談企画第4弾】
私は出身が福岡ということもあり、ずっと野球の話題が中心で育ってきた。この動画に出ている川崎・本多といえば懐かしの大スターだ。で、ここで川崎が喋っていることがなかなかよかった。
まず、川崎の子供が野球をやっているけど、「子供には野球を教えない」という話。「(プロ野球選手の)パパに言われた通りにやったから打てた」では意味がない。自分で考えて、やって、失敗して、学ぶことに意味がある。「失敗できる」ことがスポーツの素晴らしいところだ、と川崎は言う。
確かにそうだなあと思う。たとえば、人間関係で「トライ&エラーを試していこう」とは、ちょっと言いにくい面がある(取り返しのつかない失敗というのがあるから)。でも、スポーツやゲームはそうではない。失敗を通して学ぶという方法を、分かりやすく示してくれるのはスポーツの強みだ。しかし最近は、「子供をプロにならせたい親が増え、自分からやる子供が減った」から、なかなかそういう感じにならない、のだという。
ここから川崎は、「野球を上手くなる以前にもっと大事なことがある。思いやりとか、人付き合いとか……」と言い、そして「野球が上手くなることなんて、大した問題ではない」と言い切ってくれる。プロ野球選手がここまで言い切ってくれるのって本当にいいと思う。野球一筋で生きてきたはずの川崎がこう言うことに、色々な経験を突き通してきたスターの背景が見えて、ぐっと来た。
○【キモシェア解体】ガクヅケ木田の退去で涙を流したド桜村田の心を救え!ボロボロメンタル相談室!【レンタルぶさいく】
すごい自己開示を生で見てしまった気持ち。この自己開示が成立する前提に、「芸人」ならではのコミュニケーションのあり方があるような気がしていて、そこにすごく興味を魅かれた。普通、「面白さ」と「自己開示」って相性が悪いと思うのだけど、この集団の場合、それが絶妙に噛み合っているような、でもそれがまた新たな苦しみを生んでいるような、そういう感じがした。
こうしてみるとお笑い芸人のYoutubeが多いな―。お笑い芸人には昔から憧れがある。いつか自称芸人を名乗って活動してみたい。
【追記】言い切る男さんの素敵な言い切りを紹介しようと思って忘れていたので、書き足しておく。
(棋客)