■テント芝居
知り合いが出ている「マタヒバチ」という京都拠点の劇団によるテント芝居を観てきた。東京から京都まで、友達と一緒に車で行ってきた。車(自家用車)に乗るのはあまり好きではないのだが、今回はとんでもなく安上がりになるので経済状況的に乗らざるを得なかった。
雨模様の宝が池公園。草木深く奥まった場所に、突然テントで作った演劇小屋が現れる光景は見事というほかない。照明も音楽も完璧で、また演者の声がとにかくでかく、かつ同じセリフと動きを重ねつつ展開していく展開が、テント芝居でこそ輝く構成になっていると感じた。演技の練度が高すぎて、どれだけ練習したのだろうと感服した。
あと、地元の子供たちがたくさん見に来ているのがとてもよかった。もし子供の頃、自分の実家の近所にこんな場所があったら素敵だったのにな、とつくづく思う。本当に羨ましい。
都市のジェントリフィケーションが進むにつれて、こういう「余白」として使える空間は、どんどん少なくなっている。つまり、自分の住んでいる場所で、生活と一緒に運動や遊びをやることがどんどん難しくなっているということだ。そうした社会の状況の中で、何もない場所に一から作られた舞台を見るのは、感無量と言える体験だった。今後も応援していきたい。
■自分のセクシュアリティ
京都へ芝居を観に行くついでに、旧友何人かとゆっくり話をすることができた。それに刺激されて、またいつか、ブログで自分のセクシュアリティの話をしたいと思った。
以前、パンセクシュアルとしての自分について考えるブログを長々と書いたのだけど(パンセクシュアルを名乗ること:前提 - 達而録)、あれから時間が経って、他にも書いておきたいことができているなあ、と気が付いたからだ。
それは、エーゴセクシュアル、またフィクトセクシュアルとしての自分のこと。ただ、前ほど上手くまとめられる気はしないので、ちょっと散文的な感じで、思いつくことを書く形式でやってみようと思う。年内にできればいいな。
■新たなグッドミュージックとの出会い
かなり好みのドンピシャだった。こういうバンドの音とリズムがとても好き。そして歌詞がすごくいい。
■国公立大の授業料値上げ
東大の授業料値上げを皮切りに、埼玉大・山口大など国公立大での授業料値上げが相次いでいる。本当にやめてほしい。
ちなみに、埼玉大では反対集会の現場に学長が自ら来て説明をし、山口大では署名を学長が自ら受け取っている。各地でちゃんと学生が反対運動をしているのはすごいことだし、学長が直接来ているのも誠実な方だと思う。だからこそ本当に苦しい値上げだということは分かるのだが、しかしここで値上げしてしまうのは、教育を潰そうとする政府の意図に屈し、追従するのと変わらない。学生と一緒に政府の方針と闘う、と言明する大学が出てきてほしいと思う。
ちなみに、埼玉大での学生と大学当局の質疑応答については、有志の方が議事録を作ってくれていた。→【イカレル】9/26の説明会の議事録 |埼玉大学学費値上げ強行に怒れる学生協議会
■授業目的公衆送信補償金制度
って先日初めて聞いてその存在を知った。これ、悪い仕組みではないとは思うのだが、いかんせん面倒な作業が要求されるので、できるだけ使わない方向にシフトしそうだなあ、と思った。
制度の概要を説明すると、たとえば、①「授業のためにある書籍を一ページコピーした」として、②「そのプリントをオンラインの授業コースにアップする」ときに、③「一括して機関に報告する」ことで、④「その著作権者にお金を還元する」、という仕組み。「オンラインの授業コース」というのは、「その授業を受けている学生しかログインできない」場合にも適用される。
紙のコピーは今まで通り問題ないのだが、オンラインにアップする場合、それを見ることができる人が限定されていたとしても、この方法を経由しなければならない、ということだ。
私の場合、まず紙で配布した後に、失くす人のためにスキャンして授業のオンラインコースで共有していたのだが、この際に必要になる報告が手間なので、次年度からはやらないかもしれない。
確かに、著作者に還元されるのは素晴らしい仕組みだとは思う。ただ、その金銭的負担をするのは国ではなくて教育機関になっているらしい。すると、その分が授業料の値上げや、非常勤講師の給与の据え置きにつながりそうで、なんだかなあ、と思う。狭いパイを奪い合っている感じがして、あまりいい気持ちになれない。
■写真
↓京都、東大路通のタコス屋にて。

↓相変わらずの村屋。

(棋客)