達而録

ある中国古典研究者が忘れたくないことを書くブログ。毎週火曜日更新。

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

松島隆真『漢帝国の成立』―論文読書会vol.3

※論文読書会については、「我々の活動について」を参照。今回は、「膨大な先行研究をどうまとめて文章にするか」という技法を学ぶ目的だったので、要約は手薄です。 【論文タイトル】 松島隆真『漢帝国の成立』松島隆真『漢帝国の成立』・序論(京都大学学術…

川原寿市『儀礼釈攷』自序を読む

『儀礼釈攷』とは 十三経の中でも屈指の難読とされる『儀礼』については、現在では日本語でも数種の解説書が出ています。その端緒に位置づけられるのが川原寿市『儀礼釈攷』です。 この本は完成当時は大々的には版行されず、ガリ版で数十部刷るのみであった…

吉川忠夫「孝と佛教」―論文読書会vol.2

※論文読書会については「我々の活動について」を参照。今回は内容が難しく、誤解している箇所がありそう。 ※本論文はオンライン上で公開されています。 【論文タイトル】 吉川忠夫「孝と佛教」(麥谷邦夫『中国中世社会と宗教』同気社、2002) 【先行研究】 …

井上進「復社の學」―論文読書会vol.1

【論文タイトル】 井上進「復社の學」(『東洋史研究』44-2、京都大學、1989、後に『明清學術變遷史』第八章に収録) 【先行研究】 謝國禎『明清之際党社運動考』(商務印書館1934)小野和子「明末の結社に関する一考察」(『史林』45-2、3 1962)宮崎市定「…

我々の活動について

ブログを進めるにあたって、記事のもととなる我々の普段の活動について一括で説明しておいた方が何かと便利が良いので、ここに書いておきます。当たり前ですが、メンバー全員が同じ活動をしているわけではありません。 このページは適宜更新します。 1.演…

はじめに

ここは、中国学を志す者が集い、徒然なるままにあれこれと書き連ねる空間です。 運営者は、学生有志の数名です。我々は勉強と研究、即ち読書に努める毎日ですが、偶には「発信すること」を意識することで、自らの研究に良い面があるのではないか。そんなこと…