達而録

ある中国古典研究者が忘れたくないことを書くブログ。毎週火曜日更新。

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

劉咸炘の目録学講義(2)

前回の続きです。今さらですが、劉咸炘の「目録学」は、以下の章立てからなっています。 弁言(前回紹介した文章) 上編 著録第一 存佚第二 真偽第三 名目第四 篇巻第五 部類第六 互著別裁第七 次第第八 題解第九 下編 版本第十 校勘第十一 格式第十二 一題…

劉咸炘の目録学講義(1)

このブログでは、たびたび劉咸炘という学者の文章を取り上げてきました。 劉咸炘『中書』三術篇(上) - 達而録 劉咸炘『中書』三術篇(下) - 達而録 劉咸炘『中書』認経論 - 達而録 今日は、劉咸炘『推十書』に収録されている「目録学」という文章の冒頭を…

「大史書曰、崔杼弒其君」の逸話

中国古典のなかでも屈指で有名な逸話ですね。やはり何度読んでも含蓄があります。 『左伝』襄公二十五年 大史書曰、崔杼弒其君。崔子殺之。其弟嗣書、而死者二人。其弟又書、乃舍之。南史氏聞大史盡死、執簡以往、聞既書矣、乃還。 (訓読)大史 書して曰は…

『礼記子本疏義』について

今回は、『礼記子本疏義』という文献について紹介しようと思います。以下のように、何度かこのブログに登場しているのですが、きちんと説明したことはありませんでした。 慶應義塾大学蔵『論語義疏』古写本の発見について - 達而録 大坊眞伸「『禮記子本疏義…

明日、吉田寮の集会があります

今日の記事は宣伝です。 中の人の一人が吉田寮の存続活動に協力していることについては、過去何度か記事にしてきました。 京大吉田寮について - 達而録 最近のできごと - 達而録 さて、明日、11月2日、吉田寮自治会主催の学内シンポジウムが開催されます。 1…