達而録

ある中国古典研究者が忘れたくないことを書くブログ。毎週火曜日更新。

最近遊んだゲームの紹介(高価なやつ)

 だいたい5000円以上するゲームの感想を書いていきます(前回紹介したゲームとこれらを同じ列に並べるのは違和感があったので別にしました)。全部Switchで遊んでいます。

ヨッシー クラフトワールド

 さまざまなステージをクリアしていく、スーパーマリオ的なゲームです。ステージの全てが、ハンドメイドの「工作」風に作られています。牛乳パック・缶詰・段ボール・折り紙などなど、小学生の工作を思い起こさせるステージが、リアルな質感とサイズ感で登場して、その中でギミックを作って楽しませてくれる世界観に唸りました。

 これも二人プレイで楽しめるゲームを探していて見つけました。難易度やバリエーションなどもちょうどよく、さすがにいいゲームです。

ポケモン スカーレット・バイオレット

 サン・ムーン以来の久々のポケモンでしたが、感銘を受けたところが多かったです。何と言っても、規範的なジェンダー観から自由なキャラクターが多いのが魅力的です。たとえば、いかついマッチョな男性キャラクターが家庭科でお菓子作りを教えていたり、黒人の女性キャラクターが数学を教えていたり、女性/男性の線引きがあいまいなキャラクターがいたりします。また、「学生」の年齢層が幅広く、お年寄りの学生もたくさん登場しています。

 ストーリーもよくできており、あまり嫌なところがなかったです。過去作では、「ポケモンバトルの最高峰を目指す」「世界を救う」といった目標設定がなされていたわけですが、ここから自由になって、「自分だけの宝を見つける」というコンセプトをゲーム側から提示できたことは、ポケモンの歴史の一つの到達点を示しているように思います。

 私が初めてやったポケモンは(というか初めて遊んだゲーム自体が)「金・銀」です。当時とても楽しんだ記憶がありますが、仮に初めて遊ぶポケモンがSVだったら、私はもう少し自由に生きられたのではないか、と感慨にふけりました。

ゼルダ ティアーズ・オブ・ザ・キングダム

 無限の攻略法があり、自分だけの解法を常に用意できることの楽しさはやはり格別です。常に正面突破は可能なのですが、同時に賢い方法・ズルい方法もあって、毎回新しい発見があることをゲーム内で表現できるのは素晴らしいと思います。「こういう道順でこうやってクリアしたのは、世界で自分だけだろう」ということを常に実感させてくれるゲームです。

 街の設定や、ストーリー・ミニチャレンジなどには、異性愛規範的で嫌なシーンがちょこちょこ目につきます。特に、男子禁制の「ゲルドの街」に出てくる恋愛教室は、いわゆる「おっさんが想像する女子高生のトーク」を具現化した感じで、正直見てられなかったです。

Dark Soul remastered

 いわゆる「死にゲー」をやったのは初めてでしたが、とても楽しかったです。難易度の調節が絶妙すぎて、何度も死ぬのに、そこから頭の中で改善策を考えて、少しずつ自分のプレイングが上達していく快感がありました。熱中しすぎて過集中になってしまうゲームです。

 少し話が変わりますが、何か一つの課題に対して、自分なりの「傾向と対策」を考えて、自分のスキルを伸ばしていくということを2025年の目標にしようと思っています。考えてみると、ダークソウルってそういうゲームかもしれません。

十三機兵防衛圏

 いわゆる「高校生がタイムリープしながら世界を救う」的なお話です。重厚なストーリー部分と、タワーディフェンス・ゲームの部分を交互に進めていくスタイルになっていて、両者が重なり合いながらゲームが進んでいきます。ストーリー編では13人のキャラクターそれぞれの立場からゲームを進めることになります。感覚としては、自分で各キャラクターを操作しながらアニメを一シーズン見終えたような気持ちです。

 ストーリーは、要素としては典型的な学園恋愛ものなのですが(不要なパンチラとかもあるし、みんな恋愛脳すぎてややだるい)、凝った設定も相まって、スリリングな展開は魅力的です。また、タイムリープやクローンが登場し、決定論・運命論が色濃く溢れてくる設定が前提となっている中で、そのキャラクターなりの意思や欲求が現れるシーンが多いのが好みでした。

(棋客)