関西クィア映画祭の感想の続きです。最終日に観た映画を抜き出して書いていきます。まずは海外短編集から。
- ハテナだらけの食卓
ゲイをカミングアウトする食卓の会話劇。ゲイという存在を全く知らない両親。息子に寄り添うでもなく、かといって嫌がるでもなく、両親の興味に突っ走った会話が進む。いい意味でも悪い意味でも、たぶん変わらぬ日常がまた続いていく。そんな作品。 - ロジャーズ
サモア諸島のトランス男性コミュニティの話。過去のつらい体験を振り返りながら、晴れ舞台に臨む姿が凛々しく、印象的でした。 - GMT+9
東京レインボーリールでも観たので、観るのは二度目です。別れを迎えた二人が、お互いに思うところを独白し合う話。信頼し合っていた二人の関係も、そううまくはいかない。相手を尊重し、よく知っているからこそ、絶妙に相手が言われたら嫌な言い方で相手を刺すことができてしまう。主人公二人の醸す雰囲気がとてもよいです。そして音楽が素敵です。 - 天空の孤高
解放!テンション上がりました。狭苦しい前半と、圧倒的に解放される後半の分かりやすい対照がいいですね。どうやって撮影したんでしょう。
以上が短編集。次がクロージング作品です。
- 深夜高速:第16回 関西クィア映画祭 2023 [KQFF2023]
素晴らしい作品でした。クィア映画祭という場で、この作品をたくさんの人と共有できたことを嬉しく思います。撮影は主人公二人だけで、他にスタッフはおらず、その後の制作も監督お一人でなされたとのこと。丁寧なコミュニケーションの上に成立した作品であると伝わってきました。また観たいです。
(棋客)